社会・未来について

池上彰さんが語る歴史から見るコロナ後の世界

国際女性ビジネス会議では、コロナがもたらした社会の大きな変革について、テーマとして多く語られていました。その中で、池上彰さんのお話は、歴史の中での私たちがいる位置を、とてもわかりやすく示してくれました。

14世紀のペストの流行の時は、ヨーロッパの人口の3分の1が亡くなるものでした。
それはシルクロードができたことで、中国から発生したウィルスが、ヨーロッパに運ばれ広まったという背景があります。
グローバル化というのは、感染症が広がることと一体でもあるのです。

当時のペストの流行は、悪いことばかりではなく、社会にとって大きな変革をもたらしてくれるものでした。
農民などの労働人口が減ることで、労働力が貴重なものとなり、労働環境の改善につながったのです。
またそれまで絶対的であり、人々を押さえつけていたカトリックの権威が失墜し、もっと人間らしく生きよう、という人々の気持ちが高まり、宗教改革が起き、そしてルネッサンスという文化が開花しました。

今、私たちは新型コロナウィルス の流行により、私たちの生活は大きく一変しました。5〜10年で徐々に広がるするはずだったデジタル化が、コロナの影響で、一気に加速されたと言われています。
在宅勤務に、ハンコ文化やFAXの廃止。
新しい働き方により、育児や介護をしながらも働きやすくなる社会になっているのです。

歴史にも残る大きな変革の中に、「今」私たちがいることを感じました。

 

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