私の教える大学でもオンライン授業となり、7回目を迎えました。
DX=デジタルトランスフォーメーション。
GW明けの授業スタート時は、まさにその言葉が頭の中をグルグル回っていました。
いやおうなくその渦の中に巻き込まれ、私の中で大革命が起きている状態。
実は、すでに整えられていたICT環境。
でも、それなりにうまくいっている従来の手法を変える動機付けは、これまではありませんでした。
突然リセットされた環境で、これまでリアルタイムで行っていた内容を、与らえたシステムにどう置き換えて実行していくか。
すべてを解きほぐし、また構築してく、、、、GWは、まさに私の脳トレ状態でした。
当初は、テレビ会議システムを使わないという大学側の方針だったため、事前に授業資料を用意してアップ。ビデオ録画しての、動画配信授業でした。
ZOOMのレコーディングを利用して、一人だけの参加でカメラに向かって説明、画面を共有しながら、事前に用意したファイルを表示しながら解説をしたもの50分。
それをみた学生に、課題を提出させる。その課題に対して、教員はひとりずつにコメントしていくという流れ。
大学のシステムも、コロナ以前にも、オンラインによる課題提出、自動採点、グループディススカッション機能など、効率的に教育できるものが揃っていました。
こんなことがなければ、これらの機能を活用することはなかったことを実感しました。
そして、3回目の授業からは、Goolfe MeetやZOOMなどのビデオ会議システムを使った授業をスタート。
私からの一方的な情報発信から、学生からのオンラインプレゼンの機会も作りはじめました。
40名の仲間に対して、自身のパワポを画面共有しながらのプレゼン。オンラインにおいても、緊張している様子が震える声からも伝わってきました。が、その内容は例年以上のクオリティ。
6回目の授業からは、グループディスカッションも始めました。ZOOMのブレイクルーム機能を使って、4名ずつに分かれてのグループプレゼンを行いました。
1、自分の広告計画・企画を、画面共有でチームメンバーに対してプレゼン。(企業側の視点)
2、チームメンバーからのフィードバック(消費者の視点での提言
一人につき10分程度×4サイクル。
私は、10チームにちょっとずつ顔を出すしかできませんでいたが、後から「ディスカッションからの気付き」をレポート課題として提出させます。
それを読んで、仲間からの有意義なアドバイス、仲間の発表を聞いての気付きなど、リアルのディスカッションと変わらない、、、、いや、もしかしたら馴れ合いや、なあなあで終わってしまうリアル以上の、確かな収穫があったことが感じられました。
仕方なく行っていたはずの、オンライン授業。
学生にとってじっくり課題に向き合う時間が与えられ、その質が高くなっているのを感じます。
オンラインでのコミュニケーションについても、さすがの順応性。
個別ルームに入った時には、「あ、先生♪」と、フレンドリーに迎えてくれ、そこで生き生きとした会話が、なされていた空気を感じることができます。(部屋によって温度差はあります…)
そこでは「先生ユーチューバーみたいでした!」なんて、生の声も伝えてくれます。
私対40名というシーンでは、みなビデオをオフにして視聴者側に回ります。(レコーディングして後から配信するため、オフを推奨したのもありますが)
授業の最後、「はい、ではこれで終わりにします」といってから、学生の顔は見えないけれど、みんなが反応で「拍手」をしてくれたのです。
なんとも嬉しくて私も笑顔になり、これもデジタルコミュニケーションの形だな、と実感しました。
私もスタジオネオの仕事では、クライアントとのオンラインミーティングが当たり前になっているし、オンラインプレゼンで仕事を受注しているという話を学生にして、学生には新しいコミュニケーションの形として、前向きに取り組むべきと話しています。
コロナの影響で出来ないことが増えたのではなく、新しい可能性ができたということを、学生にも実感してもらいたいと願っています。