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NUMERICAL VALUE

筑波大学芸術研究科総合造形 河口龍夫研究室企画 “激薬展”出展
(筑波大学学生会館別館ホールギャラリー)



この作品で表現される空間は、そこに鳴り響く心拍音によって全て構成されている。壁面に掛けられた多くの電流計の目盛りは、その空間に響く心拍音に反応し数値を刻んでゆく。その空間の中心にあるの乳白色の水面には、オシロスコープによって心臓音を波形に変換した映像が、プロジェクターで投影され、さらにその像は電流計の並ぶ壁面へと反射しそこでまた像を結ぶ。しかし水中に仕組まれたスピーカーは鼓動の振動とともに水面を震わせ、壁面の像も波紋となって姿を消す。
 眼では決して見ることのできない電気の流れは、連続的な心臓音とともに、数値化された状態で視覚化され鑑賞者を取り囲む。その空間に足を踏み入れ、そのでの時間と一体化することで、精神はその一見静かな激薬に飲み込まれて行き、人は錯覚するかのようにそのリズム(数値)とともに精神が高揚していくだろう。
  (筑波大学芸術研究科総合造形 河口龍夫研究室企画 “激薬展”カタログより)

■素 材;アクリル、木材、水電流計、電気コード
■使用機材;ビデオデッキ、ビデオプロジェクター、スピーカー、アンプ、
(撮影時のみ オシロスコープ、聴診器)