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うつろい




影はあまりにも光呟しく,光は影の一部となる。
外界から受ける刺激と,内部で湧き起こる情動。
言語化された現実と,その以前の混沌とした世界。

どちらも現実で,どちらも虚構でありうるように
光と影が共存する。
自らの感覚的スクリーンに投影された光と影は
水面に写し出された像の如く
ある時は波紋によづて壊され,
また再生され時と共にうつろいゆく。



SIDE-B

■1996年 第8回あかりのオブジェ展入選出展作品(岐阜市文化センター)
■1996年 おおいたファンタジー・ライトシード'96 出展作品(大分市内遊歩公園)
■1996年 グループ展“シナプス”出展作品(東京大崎・O美術館)

■2004年 エスト新ベースメイク(花王)製品発表会 にて改良版展示(東京・六本木ヒルズ)







作品概要

日本人特有の感性でもある決して単純明解に割り切ることのできない二面性の共存を表現したものである。乳白色の水を薄く張り,その水面に向かって構造体の内部からと,外部の上方から,2台のスライドプロジェクターで投影をした。内部に内蔵されたプロジェクターからは,抽象に近いビジュアルが80枚順に投影され,上方のプロジェクターからは,文字の図像が写し出される。その上方から写し出された像は,水面で反射し周囲の壁で像を結ぶ。さらに水面に波紋を立てるよう,小型スクリューが取り付けられている。そこでおこる波紋の影響を受け,壁に写った像は乱される。
 これらの内蔵プロジェクター,外部取り付けプロジェクター,スクリュー3つの動きをタイマーでプログラムすることにより制御し,時間軸に沿ってそれぞれの光と動きを見せる作品である。ここで作られた空間と時間は,光とスクリューによって立てられる水の音と共に,ゆったりと観賞者を取り囲む。

構 造

素 材:水・アクリル容器・木・鉄パイプ・
機 材:スライドプロジェクター1(スライド1枚用)
    スライドプロジェクター2(スライド84枚オートチェンジ)
    オムロン ロータリータイマ(8チャンネル)
    変圧器(SWITHING DC POWER SUPPLY)