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隠れた次元



SIDE-A


SIDE-B

■1996年 グループ展“シナプス”出展作品(東京大崎・O美術館)


コンセプト

私たちは自分の能力で認知できる世界を全てだと思いがちであるが、それはほかの動物が認知している世界と人間のその世界が違うとされているように、それぞれに認知することのできない次元が存在する。人はその中で、分解・抽出・構築を繰り返しながら解釈をしていく。そのように認知された世界は決して一定のものではなく、その時々に違った姿を構成する。その断片を組み合わせる行為を映し出すスクリーンは、クリアに映し出す能力に欠けた鏡のようなものである。その受けて側によって異なる万華鏡に似た世界を、ここでは配列されたプリズムによって表現してみた。




作品概要

SIDE-Aでは、仕切りの入ったアクリル容器が回転し中の液体がその影響を受けてさまざまな姿を形作る。SIDE-Bでは、Aの液体を配列された8本のプリズム棒を通して裏面からみることによって、Aとは全く違ったビジュアルが現われる。内部に照明を設置することで液体が織り成す中の世界を強調する。AとBの間にはハーフミラーを設け、Bからは向こうがわが見えるが、Aからは自分の姿を反射してその向こうがわが見えないように内部の光を制御する。

構 造

素 材:水・アクリル容器・鉄・木・モーター
照 明:蛍光灯